ラオスリーグ通算125得点。38歳のストライカー本間和生の結果を残し続けられる理由


Photo by Lao TOYOTA FC Facebook page

22歳で海外に渡り

セルビアで2年半。

ハンガリーで9年半。

ラオスでの5シーズンで3度のリーグ優勝。

4度の得点王。

ラオスでの通算ゴール数は125得点。

38歳にして今なお進化を続け、得点という結果を残し続ける本間和生。得点を決めることによってストライカーとして生き残ってきた男はいかにして結果を出し続けてきたのか。2018シーズン終了を目の前にした本間和生に話を聞いた。

本間和生

本間和生 1980年、横浜市出身 大宮東高校サッカー部 リエゾン草津(現・ザスパクサツ群馬) FK.マチュヴァ・シャバツ(セルビア・モンテネグロ) ティサ・ボラン・セゲド(ハンガリー) ロンバルド・パーパTFC(ハンガリー) ディオーシュジェーリVTK(ハンガリー) ニーレジハーザ・スパルタクス(ハンガリー) BFCシオーフォク(ハンガリー) ヴァシャシュSC(ハンガリー) フェレンツヴァーロシュTC(ハンガリー) ヴェスプレームFC(ハンガリー) ラオトヨタFC(ラオス)  

なぜ結果を出し続けることができるのか

単純に考えて、得点を取らなかったらFWというポジション柄生き残っていけませんよね。そこに年齢は関係ないはずです。ですので、選手として生き残っていくために得点を決めているわけではなく、得点を取り続けているから選手として生き残れているだけ。そういう単純な話ですよ。

プレースタイルの変化

まずサッカーというのは変わらないと生き残れない世界ですよね。比べるのもおこがましいですが、クリスティアーノ・ロナウドだってライアン・ギグスだって年齢と共にプレースタイルを変えてきました。自分の場合もそれと同じだと思っています。

得点に対してよりハングリーになったのはやはり海外に出てから。それまでは目の前の相手に勝つことに快感を感じているタイプの選手でした。セルビアに行ってからは練習からバチバチやり合わないと試合で使ってもらえませんし、彼らに勝って自分の価値を証明するために、得点への意識はかなり強くなったと思います。

チームに求められることの違いもあります。自分がヨーロッパでプレーしていた頃は身体の大きな選手をワントップに置き、自分はその両脇のポジションを任されることが多かった。だから得点を狙うだけではなく、ドリブルで縦に勝負したり、カットインしたりということは戦術の中で必要なことではあったんです。

ワントップを張っていた訳でもありませんし、その中で他の選手との違いを見せるために、自分で考えて自然にそういうプレーをやってきただけです。

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得点は当時もそこそこ取れていましたが、二桁行くか行かないかくらいだったんじゃないでしょうか。やっぱり今ほどは取れていませんでしたね。そりゃそうですよね、ヨーロッパの1部で今くらい得点できていたらすごい選手になってますよ。

やっぱり当時やっていたレベルというのは簡単に点が取れるレベルではありませんでしたから。あのレベルの先は本当にトップレベルの選手が集まる場所と言っても過言ではない場所でしたからね。

今はストライカーとしてずっと起用されているので、ピッチでやるべきこともよりシンプルになっています。若い頃と違うのは、頭を使ってよりシンプルにプレーするようになっているという点でしょうか。得点を決めることによりフォーカスできています。

やっぱり進化し続けないと、やり続けていくことは出来ませんよね。同じことをやっていてもダメなんだと思います。それを日々自分で研究して体現できるように努力はしていますよ。

 

ラオスの首都ビエンチャンにて

モチベーション

週末リセット論」と自分では呼んでいますが、これがモチベーション維持の秘訣ですかね。

自分は毎試合、その試合が最後だと思って戦っています。自分にそれだけのプレッシャーをかけるぶん、試合後にはそのピンと張った気持ちをリセットしたいんです。だから試合の後にはリラックスして次の試合に向けてリセットする時間が必要なんです。

試合に臨むにあたっての最大のモチベーションは家族の存在ですね。いつも試合前には自分に向かって「俺には大切な家族がいる。こんなところで足踏みしてる場合じゃないぞ、和生!」って言い聞かせます。大切な娘と奥さんを養わないといけませんから。もちろんサッカーが大好きっていう思いは前提にあるわけですが、試合前にはいつも家族の存在が自分を奮い立たせてくれるんです。

家族の存在が本間を奮い立たせる 写真提供:本間和生

結果を出すために必要なこと

確かに結果は出さないといけない。でも、試合を見てくれれば分かると思いますが、自分はそんなにエゴイストな選手ではないはずです。得点をとることに特化している選手ではありますが、意識していることは違います。

意識しているのは味方選手のプレーを理解するということですね。特に練習から味方の選手の癖というのは見るようにしています。この選手だったらこういう動き方、あの選手だったらこういう動きをすればパスが出てくるな、といった感じでしょうか。

自分は「いいから俺にパスを出せ!」という自分本位なプレースタイルではない。だから、味方のプレーを理解して、その中で自分がどうすれば力を発揮できて、チームのためになるかという点は常に考えています。もちろん味方に対して要求をしたりはしますが、それはチームにとって時には必要なことですよね。

人の話を聞いて、それをチャレンジしてみるということは成長する上で大事なことです。結局サッカーのピッチの中だって人との繋がりだし、そういう細かいところは大事だと思っています。

まあ自分が若い時はだいぶ酷かったですけどね。人の意見なんて聞かずに好き勝手やっていましたから笑。でもまあ、色々経験する中で少しずつ変わってこういう考えになったのかなと思います。

誰にでも壁にぶつかる時はあると思いますが、そういう時に自分を見つめ直して自らを変えられるかっていう所は大事な部分なんだと感じています。

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小さな積み重ねからしか得点は生まれない

自分が変わるような劇的な瞬間なんてそうそうあるものではありませんよ。だから、一つ一つの小さな積み重ねでしかゴールなんて取れないと思っています。結果も同じですね。

あと、自分のプレーの感覚を言語化できるというのは大事だと最近思っています。自分を客観的に見て理解し、何するべきなのかというのを頭の中でしっかり整理できているかどうかは、プレーの中で大きな違いになります。

それがチームの中で共有できればさらに強い。今年のチームはそれができるようになってきたと感じました。だから今シーズンはチームとして一段階上のレベルに上がれたかなと思います。

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どんなに良い選手でも安定して何シーズンにも渡りゴールを決め続けることは至難の技だ。それほどストライカーというのは様々な要素が絡み合い、自分の力だけではコントロールが難しい特殊な仕事を任されている。外国人選手、チーム最年長、キャプテンという立場を背負った上で、その仕事を全うし続ける本間がどんな思いでピッチに立っているのか、それを聞いてみたかった。

そこにはシンプルで迷いのない、彼の指針とも言える言葉を聞くことができた。誰よりも自分を理解し、見方を理解する、それをピッチ内外で表現できる姿勢。そんな本間が待つゴール前に味方からのパスは自然と集まる。

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