8月12日(日)、サムサコーン県にあるSamut Sakhon Provincial Stadiumにて、タイリーグ2第24節サムサコーンFCとコンケーンFCとの試合が行われた。
サムットサコーンはバンコクから車で約1時間ほどの距離にあり、タイランド湾に面している県である。海岸部には塩田という大量の海水から水を蒸発させ、塩だけを取り出すための場所があるため、街中が漁港のような臭いがする。とにかく臭う。タクシーから降り、試合を見ていてもその臭いはずっと付いて回った。

サムサコーンFCのスタジアムはほぼの街の中心地と言える場所にある。歩いても行けない距離ではないだろう。バンコクからの幹線道路からもすぐの場所にあり、アクセスは悪くはない。
スタジアムの収容人数は3500人。小さいスタジアムだがサポーターの熱を感じることができる良い雰囲気のスタジアムだ。

この試合の注目はサムサコーンFCの石井謙伍選手。2005シーズンから2017シーズンまでコンサドーレ札幌と愛媛FCで活躍してきた選手だ。
Jリーグでバリバリやってきた実績十分の選手がタイの2部リーグでどのようなプレーをしているのかに非常に興味があった。

ここまでチームトップの8ゴールをあげている石井選手はこの日も先発メンバー。右のワイドのポジションだった。
相手は2部リーグ首位のコンケーンFC。強力な外国人、タイリーグで活躍してきたタイ人選手を揃える昇格候補のチームだ。試合は前半から前線の外国人選手を中心に、コンケーンFCが攻め込む時間が続く。

石井選手は右サイドを攻守にわたって走りまわった。守備では自陣のゴールから、チャンスがあれば相手のゴール前まで献身的なプレーだった。相手がポゼッションする時間が長く、守備に割く時間が多かったのは残念。もっと攻撃面での石井選手のプレーが見たかった。
後半に入り左サイドからのクロスに石井選手が飛び込むと相手GKと空中で衝突。石井選手はその後自力で立ち上がりピッチを後にするが、救急車で病院へと搬送された。

試合はその後、たて続けにコンケーンFCが得点を奪って0-3。
サムサコーンFCもセットプレーから2点を奪い返すが、コンケーンFCに追加点を奪われ万事休す。2-4でコンケーンFCがリーグ首位の実力を見せつけた形となった試合だった。