11月9日、バンコクのラジャマンガラスタジアムでAFFスズキカップ2018のグループB、タイ代表対東ティモール代表の試合が行われ、ホームのタイ代表が7-0で快勝した。
東南アジア王者を決めるスズキカップ
スズキカップとはSUZUKIが大会スポンサーにつくASEANサッカー連盟(AFF)による国際大会だ。2014年、2016年とタイ代表が連覇しており、今大会では初の3連覇がかかる。
アセアンサッカー連盟に加盟する国と地域のうちオーストラリアを除く11チーム(タイ、インドネシア、ベトナム、シンガポール、マレーシア、ミャンマー、フィリピン、ラオス、カンボジア、ブルネイ、東ティモール)が出場する。
ちなみに2016年に行われた前回大会では、コンサドーレ札幌で活躍するチャナティップが大会MVP、サンフレッチェ広島のティーラシンが6得点で大会得点王に輝いている。

ムアントンのアディサックはダブルハットトリックを達成
試合は序盤からタイ代表が圧倒的な力の差を見せた。前半3分にアディサックが先制点を決めると、13分、31分にもアディサックが追加点。前半だけでハットトリックを達成してしまう。
後半に入ってもアディサックの勢いは止まらず、終わってみれば1人で6得点。最後には19歳スパチャイがダメ押しゴールを決めて7−0で試合を終えた。
チャナティップら海外組不在の影響なのか
この試合の観客数は約8、000人。65、000人収容のラジャマンガラスラジアムは国際大会が行われるとは思えない寂しい雰囲気の中で試合が行われた。
これがチャナティップやティーラシン、ティーラトンなどのJリーグで活躍する海外組不在によるものなのか、まだグループステージだからという理由なのかは分からないが、タイ代表サポーターのモチベーションの低さが顕著に表れた試合となった。

また、モチベーションの低さはスタンドだけでなくピッチ内でも見られた。
体も小さく、若い選手が多く経験も少ない東ティモール代表とタイ代表の力の差は試合開始すぐに誰の目にも明らかだった。しかし、プレッシャーのない状況にも関わらず連発する中盤でのミス、攻守に見られる切り替えの遅さ。タイ代表は試合を通して、まるで集中してないかのようなプレーが多く見られた。
それとは対照的に、日本人の築舘監督が率いる東ティモール代表は守備的に戦うのではなく、攻撃的に戦っていたのが印象に残った。得点こそ奪えなかったが、相手のペナルティーエリアに何度も侵入し、果敢に攻め続けたのは見ていて気持ちがよかった。

11月13日、東ティモール代表はインドネシア代表と。
タイ代表は17日に同じくインドネシア代表とグループステージ第2戦を戦う。