AFCが発表している最新のAFCランキングによると日本は5位。その上には4位イラン、3位韓国、2位カタール、1位中国となっている。これは過去4年間のAFCチャンピオンズリーグ、AFCカップ、FIFAランキングが基準となって決められている。各国クラブの成績がこのランキングに反映されているということだ。昨シーズンこそAFCチャンピオンズリーグを制覇した日本勢だが、アジアでの成績は隣国の韓国、中国に遅れをとっている状態と言える。
現在行われているアジアチャンピオンズリーグでは日本から4チーム、韓国から4チーム、中国から4チームが出場している。そして東アジアのクラブが入っているグループEからグループHの4グループの中で2つのグループで韓国勢がグループ首位になっている。日本勢ではグループFのサンフレッチェ広島が唯一勝ち点12で首位に立っている。
また、2019シーズンJ1に所属する韓国人選手は22名、そしてJ2には17名の韓国人選手が所属している。これに対して韓国Kリーグには何人の日本人選手が所属しているか知っているだろうか。
K2リーグ
石田雅俊 Ansan Greeners FC
増田誓志 Seoul E-Land
K1リーグ
西翼 Daegu FC
清本拓巳 Gangway FC
邦本宜裕 Gyeongnam FC
K1、K2合わせて5名の選手がKリーグに所属している。
韓国Kリーグでは外国人枠は各チーム4枚。その中にはアジア枠1枚も含まれている。そして試合で同時に使うことができるのも4枚、そしてその中の1枚はアジア枠でなければならない。このルールはK2でも同様となっている。
今回のアジアチャンピオンズリーグで大邱FCのメンバーとして活躍している西翼はJリーグでのキャリアはなく大学を卒業後に欧州の下部リーグでキャリアをスタートさせ、2018シーズンからKリーグの大邱FCに加入したという変わったキャリアを持つ選手だ。また、その他の選手も20代前半と若くJリーグでも知られている存在ではない。唯一K2のSeoul E-Landでプレーする増田誓志が日本代表経験もあり、Jリーグでの認知度も高い選手と言えるだろう。
しかし、現地のサッカー関係者に話を聞くと、韓国で最も評価を高めているのは慶南FCに所属する邦本宜裕だと言う。誰に聞いてもNo,1日本人選手は邦本だという答えが返ってきた。
邦本は浦和ユース出身。16歳でトップデビューを果たした早熟の選手だった。しかし浦和ユースを退団してアビスパ福岡に加入するも、問題行動が原因で契約解除。無所属の期間を経て2018シーズンから慶南FCに加入している。
そんな順調とは言えないプロとしてのスタート切った邦本だったが、韓国Kリーグでその評価をぐんぐん上げている。彼の活躍もあり、韓国では日本人MFの評価自体が上がっているそうだ。現在は5名しかいない日本人選手だが、これから先、日本人の移籍先として韓国Kリーグという選択肢も普通になる時がくるかもしれない。